アグリサイエンティストが行く

農業について思ったことを書いていきます。少しでも農業振興のお役に立てれば。

農林水産大臣政務官まで・・・このていたらく

以前、科学ライターの松永和紀氏のブログに、農水省メールマガジンでの山田農林水産副大臣のメッセージが引用されており、見事に上っ面しか考えていないその文章を批判されていたが、平成22年1月15日の第376号に掲載されていた佐々木農林水産大臣政務官のメッセージも相当なものだったので、引用しておきたい。

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  「医食農源」
   
   
    私の名刺には『医は食に、食は農に、農は自然に学ぶ』と、書かせていただいている。熊本県菊池養生園の竹熊宜孝先生から頂いたものだ。
 
   かの地を訪問させていただいたのは、もう25年も前のことだが、食品添加物の恐ろしさ、有機農業の大切さを説かれる竹熊先生の話は鮮烈だった。 先生はよく「養生」という言葉を使われる。医者でありながら色々な病気をして、町医者から「先生は、養生をしますと治ります」と言われ、ひと言も「治療」とは言われなかったことで、全ては"食"が原因であることに気付かされたという。
 
    そんな意識の中で、私の今年の短冊は『医食農源』と書かせていただいた。生産者の食材が健康でなければ、消費者の健康は守られません。ふるさとが元気でなければ、日本の元気は創られません。医食農源なのです!

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食品添加物の恐ろしさ?食品添加物のうち、何を指して言っているのか。食品添加物にもいろいろなものがあるだろう。それぞれに化学的性質も全く違う。それを十把一絡げにこう言う物言いをするとは、仮にも農林水産大臣政務官ともあろうものが不勉強にもほどがあろう。単純な言い方で申し訳ないが、発癌性があるとか、慢性毒性があるとか言う場合は食品添加物としては認められない。同じ国の機関である厚生労働省がそんなに信用できないのか?

「医食農源」この言葉そのものに罪はない。しかし、かくも民主党議員とは、こんなに科学に弱い人材ばかりなのか?私は個人的に政権交代を支持したものの、それまでにいろいろ科学的に妙な発言を繰り返していた民主党議員に対して抱いていた漠然とした不安が現実のものとなりつつある。仕分けのことといい、本当にこの国の将来は大丈夫なのだろうか?