アグリサイエンティストが行く

農業について思ったことを書いていきます。少しでも農業振興のお役に立てれば。

2021-01-01から1年間の記事一覧

Shinshinoharaさんによる「なぜ日本は化学農薬を手放せないのか」について

いささか旧聞に属するが、TwitterでShinshinoharaさんという方がnoteで「なぜ日本は化学農薬を手放せないのか」という記事の公開を告知されていたので、読ませていただいた。Shinshinoharaさんは、農業関係の研究機関に属されているようで、おそらく専門家で…

種苗法5 表示の義務化、特性表、訂正、判定制度の導入など

よーし書けたぜ。いよいよ送信だ…(スマホでは書いていません) フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com) さて、種苗法の解説も5回目(昨年のも含めると6回目)となりました。主要な部分についてはあらかた説明し終わったと思いますので、残りは飛ばしたり、簡…

種苗法4 「登録品種の増殖は許諾に基づき行う」

さて、4回目となる今回は農水省のpdf改正種苗法について~法改正の概要と留意点~11ページの項目から、「3 登録品種の増殖は許諾に基づき行う」についてのお話です。 以前のエントリー「農家さん、ご心配なく。種苗法の一部を改正する法律案についての解説…

種苗法3 国内の栽培地域指定について

さて、ここまで種苗法の存在意義と海外持ち出し制限、その根拠となるUOPV条約について解説しました。今回は、農水省のpdf改正種苗法について~法改正の概要と留意点~11ページの項目から、国内の栽培地域指定についてとそれ以降の項目について順を追ってやっ…

種苗法改正について2 UPOV条約と海外持ち出し制限

今回のエントリーは前回の続きです。今年度行われる種苗法改正施行について、どのような目的でどのような改正が行われたのかをお話ししてみましょう。 agriscientist.hatenablog.jp 農水省のpdf8ページ目に「我が国で開発された優良品種の海外流出」という…

種苗法はなんのために存在するのか、そして改正法の要点は?

種苗法改正について以前のエントリーで取り上げ、登録品種の自家採種は原則禁止になる、というのは一般的な生産者にとっての不利益はまずありえないということを解説させてもらいました。その後、一部の条文について施行(令和3年4月1日)が近づいていま…