アグリサイエンティストが行く

農業について思ったことを書いていきます。少しでも農業振興のお役に立てれば。

リウマチ性多発筋痛症という病気について

今回のエントリーは農業とは関係ないですが、あまり知られていない病気を注意喚起という意味を含めて拡散したいと思って記事にしました。

 

今年の3月に、ひどい両肩の関節痛に見舞われ、その後両股関節、太ももやふくらはぎの筋肉痛、微熱や倦怠感などもある体調不良に陥り、4月中はまともに動けない日々が続きました。初めは整形外科に行き、レントゲンやその他の診察を行った結果、五十肩の類だろうと診断され、痛み止めと湿布薬が処方されました。しかし、それらの薬は全くと言っていいほど効果がありませんでした。また、掛かりつけの内科で血液検査をしてみたところ、炎症と白血球の数値は高かったものの、リウマチの項目はすべて-(マイナス)で原因は不明のままでした。この段階では先生は自己免疫性疾患の一種だろうとおっしゃっていました。

関節痛のイラスト(首)

連休前後にようやく効果のある薬が判明し、何とかまともに動ける程度には回復しましたが、原因不明のままで治療法もはっきりしない状態で過ごさねばならず悶々とした日々を送ってきました。秋になってからようやくそのことを、離れて暮らしている母親に話したところ、自分の症状にそっくりなので同じような専門医に診てもらえと強く勧められました。

真剣に子供を叱るお母さんのイラスト(躾)

彼女は数年前からリウマチに苦しんでおり、やはり全身(特に身体の先端部)の痛みでまともに動けない状態でした。そこから、いろんな病院に掛かるうちにようやく自分に合った治療を見つけてもらい、今では普通に日常生活が送れるくらいに回復しています。ですので、私の病気もそれに近いものではないかと考えたわけです。結果的には母の判断はほぼ正解でした。

 

そこで、母の勧めに従っていつも見ていただいている内科の先生から紹介状を書いてもらい、リウマチの専門医がいる病院で診てもらうことになりました。その病院は以前から心臓でお世話になっている病院で、人間ドックもそこでいつも受けているため、データもそろっているだろうとそちらに行くことにしたのです。

 

そこで、それらのデータや新たに行った検査の結果、「リウマチ性多発筋痛症」という病気であることが判明しました。リウマチ、と名前がついていますがリウマチとは別の病気で、根本的な原因はリウマチと同じと考えられているようですが、リウマチ同様本当の意味では原因不明とされています。ともかく、雑にまとめると自己免疫性疾患の一つで、自分の免疫システムが自分の組織を攻撃して炎症などが起こる病気ということです。


リウマチとの違いは、リウマチが身体の先端部分(指の関節など)に出やすいこと、関節の内部組織を冒され、変形することなどに対し、リウマチ性多発筋痛症は身体の中心に近い関節(肩や股関節など)に症状が出ること、関節そのものではなく関節近傍の筋組織に炎症が出ることがその違いです。

 

掛かりつけの内科で効果のあった薬とはいわゆるステロイドの内服薬でした。先生が症状や血液検査の結果からしておそらくリウマチとは違うとは思うが、万が一ということもあるのでとステロイドの点滴をしてくださったところ、劇的に効果が出たのです。両腕が肩の高さより上がらなかったのが点滴の翌日には痛みは残っていたものの普通に動くようになりました。

ベッドで点滴をしている患者のイラスト
それから、ステロイドの内服薬による治療が始まり、日常生活には支障がない程度に回復し、趣味のオートバイにも乗れるようになりました。しかし、半年経って秋になっても痛みは残り続けたのです。

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そのあたりでようやく母に現在の病状を話したわけですが、母は自分の経験からリウマチの専門医による診察が必要と考え、私にやいやい言うようになりました。私自身は一応服薬で効果が出ていたのであまり気が進まなかったのですが、母を安心させたい気持ちで受診することにしましたが、これが正解だったと思います。いくつになっても、母親ってありがたい存在ですね。

叱っているお母さんのイラスト

さて、リウマチ科(この病院では内科でしたが、整形に含まれる病院もあるようです)の先生はこれまでの服薬による効果や再度行った血液検査、レントゲンや超音波での肩の炎症診断などを総合的に判断して「リウマチ性多発筋痛症で間違いないと思います」と診断されました。リウマチ性多発筋痛症については、この結果が出ればこの病気であると確定できる項目はなく、同じような症状が出る他の病気の可能性を全部つぶしたうえで判断されるとのことでした。ほかで最も心配されるものとしては「癌」だそうですが(これを言われたときはドキッとしました)、その可能性はほぼないでしょうということです。

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というわけで、これで治療方針がはっきりしました。ステロイドの内服による治療も間違いではなかったのですが、リウマチ専門の方から診ると、ステロイドの長期服用による副作用の方がリスクが大きいとのことで他の免疫抑制剤を使うことになりました。ただ、ステロイドホルモン剤なので、急にやめると体内のホルモンバランスが崩れ体調が悪化する可能性が高いので、現時点ではステロイドによる炎症抑制をしながら新しい免疫抑制剤で炎症の再発を抑え、徐々にステロイドは減らしていく、という方針での治療となりました。

 

今回の治療から使っている免疫抑制剤にも様々な副作用があり、病院から渡されたパンフレットを見ると恐ろしくなることがたくさん書いてあります。ただし、過去に見られた副作用はほぼすべて網羅しておく必要があるだけで、頻度としては一部を除いてそれほど高くないとのことですし、今のところそれらの症状は見られていないので、それほど心配することはないようです。ただ、「体毛が薄くなる」という項目だけはどうしても見過ごせないので、リアルで私に会うことがあったら、頭頂部ばかり見つめるようなことはせず、普通に接してくださるよう伏してお願いします(笑)

 

念のため、信頼できると思う医療関係サイトの記事をリンクしておきます。

https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/kogen/about/disease/kanja02_18.html

これを見ると、抑うつ症状とか微熱とか、関節痛と合わせて数年前から思い当たる点がいくつかあります。きつい運動もした記憶がないのに腰痛やふくらはぎおよび大腿部の筋肉痛を感じたり、体調がよくなったり悪くなったりが結構あり、今年春先に急激に悪化しただけで、ずっとこの病気にかかっていたのかもしれません。また、血栓ができやすくなるという記述もありましたので、心筋梗塞もこの病気が引き金になった可能性も考えられます。ともあれ、長いことしんどい思いをしていて、ずいぶん損をした気分です。ずっと内科にはほかの病気で通い続けていて、時々関節痛の症状を訴えていたのに…専門医でないとなかなか見抜けないようですね。なので、原因不明で鎮痛剤の効果が出ないような関節痛に見舞われたときは、ぜひリウマチ科が設置されている病院を受診されることをお勧めして、今回のイレギュラーなエントリーの締めくくりとします。