さて、先日Twitterで根粒菌の話題が出ていたので、それに絡めて植物栄養で窒素の話、特に根粒菌というか窒素固定菌について取り上げてみよう。 窒素関連の話題については「有機物施用とアミノ酸吸収について」や「有機栽培と大規模農業経営は対立する概念? …
農業生産の現場にいると、IPMという言葉を最近よく目にするようになった。これはIntegrated Pest Managementの略で、日本語では総合的病害虫管理と訳されることが多い。これは農薬だけに頼らず、利用可能なすべての防除技術をそれぞれ矛盾することなく組み合…
最近、すっかり書評ブログと化している当ブログです・・・。 今回は食品安全情報blogを書かれている畝山智香子さんの「「健康食品」のことがよくわかる本」を取り上げてみたい。畝山さんは国立医薬品食品衛生研究所安全情報部第三室長という立場にありながら、…
最近更新が滞っていて、しかも書評しか書いていないが、書かないよりはマシなので、今回も書評です。というわけで、「代替医療の光と闇 魔法を信じるかい? ポール・オフィット著 ナカイサヤカ訳」をようやく読了したので、紹介したい。 この本の著者、ポー…
というタイトルのムックが発売されているということをTwitterで相互フォローの方から教えていただいた。それに、直接の知り合いではないが結構身近な人が著者に名を連ねているということもあり、仕事にも関わることなので購入してみることにした。 まずは醤…
Food Watch Japanを運営している齋藤訓之さんが「有機野菜はウソをつく」という非常に刺激的な表題の著書を出された。この表題から想像される内容を自分なりに予想しながら読み進めたが、中身は表題ほど攻撃的ではなく、極めて常識的である。それでも、この…
さて、こないだ某所で有機栽培における窒素供給の観点から、有機栽培は大規模経営には向かないのか、といった話が持ち上がっていたので、そのあたりどういう風にまとまるかは自分でも読めないが、取り上げてみたい。なお、有機栽培の定義からすると農薬の使…
久しぶりの更新です(笑)。Twitterで連ツイしたものの再掲です。トゥギャッターにもまとめてもらったりまとめたりしたので、重複していますが、こちらのみ読んでくださっている方もおられるので、再掲します。基本的にtweetそのままの内容です、手抜きですい…
先日、若いJA職員から質問を受けた。 「すいません、ちょっと質問いいですか?」 「ええよ、何?」 「草勢って言葉あるじゃないですか。それってどういうものですか?」 ふむ。当たり前のように使っていて、きちんとした定義をあまり考えていなかった。はっとし…
テーマ:農と自然の関わりについて 話題提供:がん(主催者) 日時:平成26年8月30日(土) 14:00〜 場所:讃岐漆芸美術館 カフェコーナー 香川県高松市上福岡町2017番地4 087−802−2010 http://sanukisitsugei-gallery.at.webry.info/ …
半夏生、という言葉を見かけて思い出したのだが、この日までに農家は田植えを終え、この日を休みとすることが多い。特に四国地方では「さのぼり」という田の神を送るという行事を行い、香川県では地区にもよると思うが打ち込みうどんを食べたりする。これがど…
農業コンサルタントの岡本信一さんが書かれているブログ「あなたも農業コンサルタントになれる わけではない」に「土壌を簡単に考え過ぎなのだ!!!」lというエントリーがある。このエントリーについては、おおむね同意である。これは岡本さんらしい問題定義だ。し…
今日、農協職員の方と話していて気が付いたことがある。農家の中には、一定の割合で農業にワクワク感を感じている人がいて(ここまではこの仕事に関わった当初からそう思っていた)、さらにその一定の割合にそのワクワク感が農業機械に向いている人がいるとい…
先日、ツイッターで「炭素循環農法ってなに?」という会話がされていた。普通に循環型農業をやっていると結果として炭素を循環させることになるのだが、わざわざそういった「農法」を名乗る以上、何か特別なことがあるのかと思って調べてみたら、基本的には炭素…
家庭菜園であれ、プロ農家であれ、水やりは最も重要な基本技術でありながら自然にも左右される難しい技術だと思う。私は、自分自身が農業を営んでいないため説得力を欠く部分があるが、普段の指導の中からわかった基本的なところをまとめてみたい。 1 水や…
さて、津波などの災害で多くの方が亡くなられた東日本大震災からもうすぐ3年がたとうとしている。同時に、あの震災では福島第一原発が大きな事故を起こし、多量の放射性物質が放出された。その後、関係者の大変な努力によって放射性物質の多量な放出は収まっ…
今頃の野菜といえば、ブロッコリーやナバナなどアブラナ科野菜が多い。この寒い中でもそれらの野菜はゆっくりと、だが確実に大きくなっている。しかし、ここのところの低温や霜によって葉などがいためられ、畑でそれらの野菜を見かけると、外側の葉ほど赤く…
さて、今まで化学肥料の問題点については色々と論じてきたような気がするので、いまさらという感じもなくはないが、これをテーマとしてまとまった話をしたことはないと思うので、取り上げておこう。 化学肥料を「化成肥料」だとするとその定義は、窒素(N)、リ…
更新がずいぶん滞ってしまったが、それだけ筆者の引き出しが少ないということでご勘弁いただきたい。さて、今回は出来るだけ前向きなネタ、ということで作物の旬についての考察でアスパラガスを取り上げてみたい。 以前、厳寒期のイチゴが美味しい理由を解説…
去る11月4日月曜日にひやあつカフェ主催、サイエンスカフェin香川「暮らしと科学を隔てるもの?その河を渡りきるために?」を開催しました。三連休の最終日というあまりよくない日程にもかかわらず、当初の心配をよそに28名という会場のキャパいっぱいになりそう…
香川県で、サイエンスカフェが開催されることになりました。 以下はその紹介文です。 サイエンスカフェin高松 暮らしと科学を隔てるもの ?その河を渡りきるために? 私たちの暮らしと科学の間には大きな隔たりがある、そう感じている人は多いかもしれません…
相変わらず気が進まないが、比嘉照夫氏が「Digital New Deal甦れ!食と健康と地球環境 第74回 福島における2013年度のEMによる放射能対策の成果(1)」でEMでの放射線対策について述べておられるので、その問題点について指摘しておきたい。 その中で、とあ…
先日、高校の同窓会に出席して来た。およそ30年ぶりに会う人達ばかりだったが、よく言われるように初めだけ緊張していたが、慣れてくるとすぐ30年前と同じ感覚でしゃべることができた。 とまあ、ここまではこの文章の趣旨とは関係なさそうだが、その後行った…
今回のエントリーは、素人が今までの経験から感じたことをつらつらと書き連ねたものです。すべての意見が完全オリジナルではなく、ツイッターなどのネットからパクったものもありますが、もう誰の発言だったかも追いかけられないので、「自分のがパクられてる…
今の仕事(農業技術の普及・指導)をするようになってから、色々と技術者と生産者の意識の違い(良し悪しではない)について色々と考えさせられることが多い。特に、試験研究から普及・指導に変わったとき、研究者として良かれと思ってやっていたこと、この試験…
さて、前回のエントリー「Food Watch Japanでの反収の国際比較について」の続きである。当初はFood Watch Japanの岡本さんの連載第2回目に応じた記事にしようかと思っていたが、そちらの進展が早く、少々様相が変わってきたので、農家が出荷するに当たって目指…
Food Watch Japanというサイトで岡本信一さんが連載されている「「よい農作物」とはどんな農作物か?」というコラムがある。岡本さんの考え方は自分に近いところも多く、その主張には首肯できる部分が多い。いったん連載が中断されていたのだが、特に再開後の…
このようなテーマについては、以前から幾度か取り上げてきた。農業という形態が自然とはいえないこと、そこで栽培されている植物も自然とは程遠いことはこれまでも主張してきたとおりである。だから必ず現代的技術で栽培することが必要だとは言わないが、不…
さて、去る3月23日から24日にかけて、いつもTwitterで遊んでいただいている人々のうち、関西モフ会のメンバーがうどん遍路にやってきました。私はうどん県民として、今回の旅のコーディネートをさせていただいたので、そのご報告をしたいと思います。…
twitterで、表題にあるようなぶたやまさんのまとめを見た。そして、ふと自分はどうしてブログでこんなことを始めたのだろうと思ったが、以前にぶたやまさんと話をしたときにはすぐに頭の中でまとめられなかったので「後でブログにでも書くね」といってそのまま…